はじめて行ってきました、中之島美術館。
駅のポスターやインスタの広告で良く目にした『醍醐寺国宝展』がずっと気になっていたので、開催期間ギリギリに滑り込んできました。10時過ぎには到着しましたが、朝イチでも人が結構いたので驚きました。
今回のお目当ては私の大好きな仏像「如意輪観音」を見ることです。
教科書に載っていた「豊臣秀吉」の肖像画や、俵屋宗達の舞楽図屏風も展示されていたので、思わぬお宝も拝見できてラッキーでした。
館内の音声ガイドが麒麟の川島さんだったので、いつもは聞かない音声ガイドをレンタルしてみました。お笑いを交えた内容かと思っていましたが、至って真面目な、ただただイイ声でした。
京都 醍醐寺の歴史
醍醐寺が創建されたのは、貞観16年(874) 弘法大師・空海の孫弟子にあたる理源大師・聖宝(しょうぼう)という人がその山に登った際、不思議な白髪の老人に出会います。それはこの地の神様・横尾明神でした。聖宝は横尾明神から湧き水の出るこの山を譲り受け、頂上に小さなお堂を建てて准胝観音(じゅんていかんのん)と如意輪観音の二体の仏像を祀り、その付近を「醍醐山」と名づけました。これが、醍醐寺の始まりといわれています。
醍醐寺は山深くの一帯(上醍醐)を中心に、真言密教の霊場として発展します。その後、醍醐天皇をはじめ、朱雀天皇、村上天皇の三人の帝から厚く信仰され、手厚く庇護されました。
アート総合情報サイト 京都で遊ぼうARTより一部抜粋https://www.kyotodeasobo.com/art/static/houmotsukan/daigoji-temple/04daigoji-1.html
豊臣秀吉が行った醍醐の花見
豊臣秀吉が約700本の桜を移植して行った醍醐寺の花見は、約1,300人が参加した盛大の宴だったと言われています。秀吉は醍醐寺の復興を全力で支援していたのですが、秀吉と醍醐寺に何か関係があったのか調べてみると下記の記事を見つけました。この記事を読んで秀吉関白の裏側を知ることができました。
(醍醐寺 文化財アーカイブスより)
何故、秀吉は醍醐寺や義演に対して手厚い後援を行ったのでしょうか。その理由はいくつかあるでしょうが、その根元は天正十三年(1585)の秀吉の関白就任にあると思われます。同年七月十一日、秀吉は従一位関白に叙されましたが、この前日、義演の実兄二条昭実は従一位関白に任じられ、翌日つまり秀吉の関白就任と入れ替わりに辞任しています。実は義演の父二条晴良もかつて関白の座にあり、二条家は代々摂政関白を輩出する家柄でした。そうした事情の中で秀吉が関白を所望したために、このような早急な人事が行われたのではないでしょうか。そして同月十二日、義演は准三后に宣下されました(史料4「正親町天皇宣旨」178函74号)。准三后とは、准三宮・准后ともいい、太皇太后・皇太后・皇后の三后に準じて、年官・年爵・封戸等を賜い、その待遇を受けた者をいいますが、時代とともに名目的な地位となりました。この宣下は本来公卿たちの会議で決定されるものであるにも関わらず、秀吉の「申沙汰」により俄に勅許がなされたようです(史料4 包紙裏書)。つまり実兄の関白辞任の代償として、秀吉の強い働きかけにより義演が准三后に補任され、以後、両者は祈祷の勤修を通じてより密接に結びついたと考えられます。
醍醐寺 文化財アーカイブス https://www.daigoji.or.jp/archives/special_article/index.html
お目当ての如意輪観音
「如意」とは意のままに智慧や財宝、福徳もたらす如意宝珠という宝の珠のことで、「輪」は煩悩を打ち砕く法輪を指しています。その2つを手に持った観音菩薩ということで如意輪観音といいます。六観音の1つに数えられ、天界道に迷う人々を救うとされますが、6本の手で六道すべてに救いの手を差し伸べるともいわれています。
- ご利益
智慧、財福、福徳授与、安産、延命のご利益があるとされています。
- 如意輪観音(にょいりんかんのん)の像容
片膝を上げ、そこに肘をかけて指先を頬に当てている思惟の姿です。足裏は両方を合わせており、輪王座と呼ばれる姿勢が如意輪観音の特徴です。どうすれば人々を救えるのかと悩んでいる姿だとされています。ほとんどが6本の手の六臂像で造られており、手には如意宝珠と法輪(輪宝)を持っています。
奈良国立博物館の如意輪観音坐像
こちらはお盆休みに奈良国立博物館に行った時に撮影しました。撮影可の仏像だったので。
如意輪観音菩薩は少し頭を傾げているのがかわいいんですよね。
仏像好きがお勧めするお寺
新薬師寺 http://www.shinyakushiji.or.jp/
戒壇堂 https://www.todaiji.or.jp/information/kaidando/
興福寺東金堂 https://www.kohfukuji.com/property/a-0003/
秋篠寺 https://kokuho.tabibun.net/4/29/2911/
中之島美術館はスタイリッシュな美術館なので、行くだけで自分もオシャレな人の仲間入りをした気分になれました。
リフレッシュできる場所としておススメです!